今年のはじめ、日本のお隣である中国にて深刻な大気汚染が発生しました。このとき非常に高い濃度のPM2.5が観測されました。そのすぐあとに、日本でも一時的ではありましたが、PM2.5濃度が上昇したことから、PM2.5に関する関心が俄かに高まりました。それ以降、TVや新聞、一般雑誌と言ったメディアにまで記事が掲載されるといった関心の高まりが続いています。そしてこのPM2.5に関して、注意喚起に関する暫定指針として日平均値70μg/m3、1時間値85μg/m3という値が環境省から示されると、より大陸に近く影響が心配される西日本に住んでいる人たちを中心に大きな不安の声が上がり、いまやその声は全国に広まっています。しかし、その発生源や挙動といったPM2.5への科学的な知見や人体への影響と言った、私たちが知りたい事については、満足のいく情報が提供されているとは言い難いのが現状ではないかと思います。
今回、私たちはPM2.5に関するいくつかのトピックについて何回かに分けてわかり易く整理し紹介させていただくことを考えました。このことがみなさんのPM2.5の実態について理解を深めるためにすこしでもお役に立てればと思います。

「PM2.5実態研究委員会」