クリーンパワープランで米国は世界の低炭素技術をリードするか?
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2015/09/09
「クリーンパワープラン」正式発表後のオバマ政権vs.石炭業界
先日、8月3日にオバマ大統領とEPA(環境保護局)が正式発表した「クリーンパワープラン」最終版は、ワシントンD.C.のもっともホットな話題だと言っていいだろう。米国では発電所から排出される炭素量が国全体の排出量の約3分の1を占めているが、これまで気候変動対策として、国による炭素排出規制は設けられていなかった。 続きを読む
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2015/09/07
クリーンパワープランの行方
来年の米大統領選候補者たちの気候変動対策は?オバマ政権が「クリーンパワープラン」を8月3日正式発表し、今年末にパリで開催される気候変動枠組み条約第21回締約国会議(COP21)での国際合意に向けて、米国が交渉を主導していくとアピールする中、来年の米大統領選挙に名乗りを挙げた候補者たちの気候変動(地球温暖化)政策へのスタンスも気になるところだ。 続きを読む
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2015/08/21
8月3日、クリーンパワープラン最終版の正式発表
オバマ大統領とEPA(アメリカ環境保護局)は、8月3日、国内の発電所から排出される二酸化炭素(CO2)を2030年に2005年比で32%削減することなどを盛り込んだ「Clean Power Plan(クリーンパワープラン)」を正式に決定した。 続きを読む
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2015/07/07
米国の再生可能エネルギー政策(7)~強化地熱発電システム(EGS)開発
(前回は、「米国の再生可能エネルギー政策(6)~風力発電の新時代3」をご覧ください)
世界一の地熱資源を有する米国は、地熱開発のトップランナーである。(図1)地熱発電所のほとんどがカリフォルニア州ザ・ガイザーズ、同州インペリアルバレー、ネバダ州ベーズン・アンド・レンジの各地域に分布している。 続きを読む
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2015/07/03
米国の再生可能エネルギー政策(6)~風力発電の新時代3
(前回は、「米国の再生可能エネルギー政策(5)~風力発電の新時代2「洋上風力」」をご覧ください)
風力はクリーンパワープランで最も経済性が高い
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2015/06/18
米国の再生可能エネルギー政策(5)~風力発電の新時代2「洋上風力」
(前回は、「米国の再生可能エネルギー政策(4)~風力発電の新時代」をご覧ください)
米国はこれまで陸上風力発電の開発を進める一方、洋上風力発電については、欧州諸国に比べると出遅れていた。 続きを読む
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2015/06/11
米国の再生可能エネルギー政策(4)~風力発電の新時代
(前回は、「米国の再生可能エネルギー政策(3)~藻類のバイオ燃料開発」をご覧ください)
「今後、米国内で再生可能エネルギーの中でもっとも普及が進むのは何か?」と、3月にワシントンでいくつかの政府系関係機関にヒアリングしたところ、異口同音に「風力」だという答えが返ってきた。 続きを読む
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2015/06/08
米国の再生可能エネルギー政策(3)~藻類のバイオ燃料開発
(前回は、「米国の再生可能エネルギー政策(2)~太陽光の「サンショット計画」」をご覧ください)
米国や欧州ではトウモロコシやサトウキビを原料とするバイオエタノール、欧州では菜種や大豆などのバイオディーゼルが普及しており、 続きを読む
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2015/06/03
米国の再生可能エネルギー政策(2)~太陽光の「サンショット計画」
(前回は、「米国の再生可能エネルギー政策(1)」をご覧ください)
米エネルギー省(DOE)は2011年2月、太陽光発電のコスト削減に向けた技術開発の10年計画「SunShot Initiative」(サンショット計画)を発表している。 続きを読む
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2015/06/01
米国の再生可能エネルギー政策(1)
環境保護局(EPA)が2014年6月2日に発表した、発電所からのCO2排出量を2030年までに2005年に比べて30%削減することを目標とした規制案「クリーン・パワー・プランClean Power Plan」。 続きを読む
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2015/05/28
米国のCCSプロジェクト(3)~フューチャー・ジェン(未来の発電)プロジェクトの試行錯誤
(前回は、「米国のCCSプロジェクト(2)~CCS商用化・普及に向けた課題、取り組み」をご覧ください)
エネルギー省(DOE) は 2010年8 月 5 日、イリノイ州ジャクソンビルに、 CCSを併設した 200MWの酸素燃焼石炭火力発電所を建設する「フューチャー・ジェン(FutureGen)2.0」プロジェクトを発表した。 続きを読む
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2015/05/26
米国のCCSプロジェクト(2)~CCS商用化・普及に向けた課題、取り組み
(前回は、「米国のCCSプロジェクト(1)~技術の概要」をご覧ください)
気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の第5次評価報告書第3作業部会の報告書によると、産業革命前 に比べて世界の気温上昇を2℃未満に抑えるためには、 続きを読む
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2015/05/22
米国のCCSプロジェクト(1)~技術の概要
世界はエネルギー消費の約5分の4を化石燃料に依存しているが、気候変動を抑制するためには、大気に排出されるCO2を回収・貯蔵する技術(CCS=Carbon Dioxide Capture and Storage)が不可欠であるとIEA(国際エネルギー機関)などの国際機関が提唱するなど、世界的にCCS技術開発への期待が高まっている。 続きを読む
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2015/05/18
オバマが石炭への戦争を仕掛けられるわけ
◎本稿は、IEEI理事・常葉大学経営学部教授の山本隆三氏と共同執筆したものです。
オバマ大統領の指示により、環境保護庁が既存と新規の石炭火力発電所に対する二酸化炭素排出量の厳しい規制を実施することになった。 続きを読む
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2015/05/13
「クリーンパワープラン」~石炭火力に厳しい新規制(2)
(前回は、「「クリーンパワープラン」~石炭火力に厳しい新規制(1)」をご覧ください)
2013年9月20日、環境保護庁(EPA)は、CO2排出制限を含む新設設備のパフォーマンス基準(NSPS:New Source Performance Standards)を公表している。 続きを読む -
2015/04/30
米国の自動車戦略~燃料電池自動車
“all-of-the-above”政策
米国エネルギー省は、2015年3月3日、燃料電池関連と水素エネルギー技術の開発に3500万ドルの投資を行うことを発表した。トヨタの燃料電池車“Mirai”が市場投入され、世界的に注目されている燃料電池自動車(FCEV)。 続きを読む
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2015/04/23
米国の次世代エコカー開発(2)
全米100の「クリーンシティ」での代替燃料車の普及全米100の自治体と連携してエネルギー省(DOE)が進める「Clean Cities」プロジェクトでは、排ガスを出さないEVやプラグインハイブリッド(PHV)などの電動自動車ほか、プロパンガス自動車や天然ガス自動車、バイオ燃料自動車なども含めた代替燃料車(AFV: alternative fuel vehicles)の普及により温暖化対策を推進している。 続きを読む
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2015/04/20
米国の次世代エコカー開発(1)
今年12月パリで開かれる国連気候変動枠組み条約第21回締約国会議(COP21)で、世界各国が2020年以降の地球温暖化対策の新たな国際枠組みの合意を目指す中、米国は排出削減・抑制目標について2025年までに温室効果ガス排出量を05年比で26~28%削減するという米中合意を経て、3月末に国連に提出した。 続きを読む