澤昭裕 ブログ
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2015/01/05
エネルギー・温暖化関連報道の虚実(1)
皆さま、明けましておめでとうございます。
今年も国際環境経済研究所をよろしくお願い致します。さて、今年の抱負です。それはブログの更新を頻繁にすることです。 続きを読む
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2014/12/11
リスク恐れず原子力政策に挑め
(産経新聞「正論」からの転載:2014年12月4日付)
いま日本に必要なのは、どういう人材か。一言で言えば、「リスクを取る」人物だ。
長く続いたデフレ経済の中で、リスクを取って新事業を始めても、売り上げ拡大は期待できない。 続きを読む
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2014/11/21
原子力推進策?差額調整契約制度の実相
英国発の原子力CfD制度(「WEDGE Infinity」からの転載)
批判が相次いでいる原子力の差額調整契約制度(CfD)は、いったいどんな制度か。原子力事業のリスクや不確実性の大きさをよく分析し、巧みに民事契約に落とし込んだ英国に学ぶことは多い。
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2014/11/19
電力会社が再エネの接続を保留
固定価格買い取り制度(FIT)の本質的欠陥(「日経ビジネスオンライン」からの転載)
北海道、東北、四国、九州、沖縄の各電力会社が、再生可能エネルギー発電設備の接続申し込みに対する回答を一時的に保留するなどして混乱が広がっている。 続きを読む
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2014/10/29
吉田調書を安全対策の柱にせよ
(産経新聞「正論」からの転載:2014年10月16日付)
いわゆる吉田調書を読んだ。そもそも事故調査の原則として、個々人の責任を問う目的ではなく、再発防止のための教訓を得るために当事者から行う事情聴取は非公開が原則だ。今回のようなことが前例となれば、当事者の協力が得られにくくなり、どの分野での事故調査も実効性を失いかねない。 続きを読む
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2014/10/23
原子力事業者は「お墨付き」発想からの脱却を
(「WEDGE Infinity」からの転載)
【要旨】
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- 規制基準を満たして適合性審査を通過することだけを目的とした安全対策に止まるようでは、福島第一原発の事故に対する反省が足りない。 続きを読む
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2014/10/17
原子力規制委は「自己規律なき独立」からの脱却を
(「WEDGE Infinity」からの転載)
【要旨】
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- 「脱原発」は民主的な意思決定(「脱原発法」の制定など)によるべきで、安全規制を利用したり歪めたりして達成すべきものではない。 続きを読む
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2014/10/10
再び「安全神話」に陥る世論と悪循環に陥る原子力規制活動
(「WEDGE Infinity」からの転載)
【要旨】
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- 関西電力大飯発電所の運転差止請求を認めた福井地裁の判決は、ゼロリスク論の立場を取ってしまっている。
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- 頑固な姿勢を示すことが独立性を示しているのだといった変な誤解が規制委員会内部に 続きを読む
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2014/10/03
原子力規制委と事業者を覆う 「相互不信」の危険性
(「WEDGE Infinity」からの転載)
【要旨】
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- 現状のような事業者—規制機関の関係性が長期間継続すれば、「真の安全性向上」という目的自体の達成が危ぶまれる。
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- 「安全」は相対的概念であり、絶対的なものではない。 続きを読む
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2014/09/26
誤解されている原子力安全規制
(産経新聞「正論」からの転載:2014年9月9日付)
東京電力福島第1原発事故後に独立性の高い安全規制機関として設立された原子力規制委員会と原子力事業者との間に、このところ相互不信感が漂っている。 続きを読む
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2014/09/11
蟷螂の斧
-河野太郎議員の電力システム改革論への疑問③-連系線の運用容量問題
2014年6月11日付河野太郎議員ブログ記事 「いよいよ電力の自由化へ」に下記のようなことが書いてある。 続きを読む
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2014/09/02
蟷螂の斧
-河野太郎議員の電力システム改革論への疑問②-原発の優先給電
河野太郎議員は2014年6月11日付ブログ記事「いよいよ電力の自由化へ」で、以下のようなことを述べておられる。 続きを読む
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2014/08/08
(8・15に思う)原子力支えた時代精神の復活を
(産経新聞「正論」からの転載:2014年8月4日付)
広島、長崎への原爆投下、後にも先にも核兵器が実際に使用されたのはこの時だけである。 続きを読む
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2014/07/28
原発再稼働すれば、電気料金は下がる?
—否、原発再稼働しなければ、電気料金はもっと上がる—27日の日曜討論で原発再稼働問題をやっていた。再稼働論を支持する柏木孝夫東京工業大学特命教授、田中信男前国際エネルギー機関(IEA)事務局長対再稼働に反対又は慎重な植田和弘京都大学大学院教授と大島堅一立命館大学教授との対論だった。 続きを読む
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2014/06/06
「大飯原発判決」これだけの誤り
(産経新聞「正論」からの転載:2014年6月3日付)
5月21日、大飯原発運転差し止め請求に対し福井地裁から原告請求認容の判決が言い渡された。この判決には多くの問題がある。 続きを読む
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2014/05/13
原子力問題の今 -課題と解決策-(その2)
(月刊『世界と日本』No.1239からの転載)
(その1)はこちらから官民のリスク分担
リプレースについては、商業的な事業として原子力を継続することですから、官民でのリスクの分担はバックエンド問題に比べれば、より民間側がリスクを負担しなければならないでしょう。 続きを読む
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2014/05/12
原子力問題の今 -課題と解決策-(その1)
(月刊『世界と日本』No.1239からの転載)
はじめに
去る2014年2月に政府の原子力委員会第7回定例会で、「原子力事業環境・体制整備に向けて」というタイトルでプレゼンテーションと質疑を行ってきた。以下はその時のやりとりをもとに編集したものである(そのため口語体、デスマス体を採用していることをご容赦いただければありがたい)。 続きを読む
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2014/04/17
原子力の将来へ不透明性を拭え
(産経新聞「正論」からの転載:2014年4月2日付)
エネルギー政策の基本方針を定めるエネルギー基本計画の策定が大詰めを迎えている。中でも原子力の位置付けが注目点だ。今後とも一定規模を維持するのか、脱原発に向かうのか。その点は結局あいまいな形で決着しそうだ。 続きを読む
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2014/04/04
原子力への信頼再構築に向けて
(「日本原子力学会誌 ATOMOΣ 2014年3月号」からの転載)
原子力の必要性は不変だが
日本は資源に乏しい。この運命的構造は当分変えることができない。日本人が日本の地で日常的に経済・社会生活を営んでいくためには,エネルギーをどうにかして確保する必要がある。化石燃料はほとんどすべてが輸入,自然エネルギーを開発しようにも自然条件に恵まれず,コストも高いという状況では,エネルギー安全保障や経済性の面での不安が常につきまとう。 続きを読む