第8回 電機・電子業界は〈後編〉

電機・電子温暖化対策連絡会 議長/パナソニック株式会社 品質・環境渉外総括 名倉 誠氏


国際環境経済研究所理事、東京大学客員准教授


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――事業成長と環境貢献の両立に向けて、何が重要ですか?

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名倉:「個のPDCA」から「主体間連携・協業のPDCA」への進化がポイントです。
 まず、成長分野での省エネルギーの加速です。24時間稼働を前提とした省エネ活動を推進していきたい。工程の見える化を図り、AI(人工知能)等の技術を活用して傾向を予測することも重要です。やはり、ガチガチに今までのノウハウだけでやっていくのではなく、AIなどの活用により先が見通せるようにできれば、省エネも大きく変わります。いわゆる“経験値”を“最適化モデル”にすることも可能になるでしょう。

 また、事業拡大投資と一体化させた省エネ投資を行うことも大事です。既存の設備のエネルギー効率の改善ではなく、初めから省エネを戦略的に事業投資に盛り込むのです。また、個別ベストのパーツによる製品作りではなく、自動車、鉄道や住宅などシステム全体を俯瞰して、それらの一体的な省エネを実現できるハード・ソリューション両方の技術開発が重要です。

 我々の使命として、事業成長と環境の両立への挑戦があります。このPDCA(plan do check action)によるステップを、主体間連携・協業をベースにし、お客様も含めて進化させていきたいと思います。これまでもお客様のニーズを伺い、痒いところに手が届くような事業を積み重ねてまいりました。お客様の多様化によりいろいろ品数も増えていますが、満足していただけるように改善していくのは、日本の強みだと思っています。

 電機・電子業界の地球温暖化防止の取り組みについては、広く一般の方にも知っていただきたいと思い、「電機・電子業界の温暖化対策~低炭素社会の実現をめざす私たちの取り組み」というポジションペーパーを作成しました。また、業界から情報を発信するポータルサイトを今年6月に全面リニューアルしましたので、ぜひそちらもご覧いただきたいと思います。(http://www.denki-denshi.jp/)

【インタビュー後記】

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 電機・電子業界は、将来の社会基盤づくりのカギとなるエレクトロニクス技術等の最先端テクノロジーを担う産業です。エネルギーマネジメントやIoTなど、ICTソリューションによる社会全体のCO2削減貢献への期待も大きいです。今回、名倉氏にお話を伺い、あるべき将来の姿を目指して、業界としてさまざまな課題に挑戦していくことが、他の産業のグリーン成長にもつながるのだという言葉が印象的でした。事業活動を通じて環境課題の改善を進め、社会の人々からの共感を得て、環境への取り組みを拡大していく――それが環境活動と事業成長を両立されるための基本的な考えであることに共感を覚えました。電機・電子業界が取り組む温室効果ガス排出削減への取り組みは、持続可能な未来へつないでいくためには不可欠なものです。社会が必要とするさまざまなイノベーションを創出してほしいと願います。

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