日本鉄鋼業が推進する技術移転の三本柱


一般社団法人日本鉄鋼連盟 地球環境委員長

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② 第2の柱 技術カスタマイズドリスト
  「省エネ・環境技術の具体的事例集を各国に情報提供」

 例えば最近では、日本とインドの二国間で、日印鉄鋼官民協力会合を開催し、全ての技術群(全部で137技術)の中から、インド鉄鋼業の実態(実力、経済合理性等)に即した、より具体的で効果的な技術を選別し、インド版の「技術カスタマイズドリスト19技術」を策定している。ここ数年インドとは官民による会合を何度も開催し、コミュニケーションを行うことによって、WIN-WINの関係を構築しつつある。又インドのみならずASEAN諸国にも同じ考えを適用拡大していけないか、目下検討中である。
※我が国は、従来、APP(Asia-Pacific Partnership on Clean Development & Climate)等で世界最先端の省エネ・環境技術集(SOACT(State-of-the-Art Clean Technology Handbook))を公開、提供。

③ 第3の柱 ISO50001
  「産業団体として鉄連が世界で初めて認証取得(2014.2月)」

 鉄連では既に長年に亘って、自主的な取り組みによって、省エネやCO2削減活動の実施し、業界一丸となって実効性のある地球温暖化対策のPDCAを回してきた。このような活動はISO50001そのものではないかという発想の下、昨年夏頃より、業界団体としての取得を検討してきた。ISO50001とは、企業がエネルギーの使用に関して、方針・目的・目標を設定、計画を立て、手順を決め、体系的に管理する(PDCA)ことによって、省エネルギーを確実に実現するためのエネルギーマネジメントシステムで、2011年6月に発行されたものである。
 世界では、約7,100社もの個別企業がISO50001を取得しているが、日本国内では未だ26社に留まっている(4月23日現在)。このような状況の中、ISO50001を業界団体として取得したのは鉄連が世界で初めてである。私どもがISO50001の認証取得に挑戦したきかっけは、自らの自主的な取り組みの成果の信頼性、透明性を高める手段になるのではないかと考えたからである。今回の認証取得により、私どもの計画・取組みが国際規格の要求事項に照らしても「透明性、信頼性、実効性」を有していることが改めて証明されたと考えている。
 なお、認証取得に当たっては、企業と最も異なる点として、団体としての取組みに置ける責任の明確化や、ガバナンスをどうに捉えるかという苦労も経験し、度自主的な取り組みの意義を今一度見つめ直す好機ともなったと考えている。今後とも自主的な取り組みにおけるエネルギー管理レベルの向上を鉄連全体として図ることによって、自主的取り組みの信頼性向上に些かなりとも貢献していく決意である。と同時に、3本柱の一つとして、途上国におけるエネルギー管理システムの一つのモデルとして普及・展開することも併せて考えて行きたい。

図1 三本柱における各柱の位置づけ

図2 日本鉄鋼業が世界に発信するセクトラルアプローチの3本柱

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