COP18 関西経済連合会COP初参加


国際環境経済研究所主席研究員

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 これまでNPOとして数回参加したが、COPはやはり政府間交渉の場で、産業界は炭素価格付けを指向する人たちが情報収集に集まるところ、という印象であった。しかし、今回関係団体のブースを借りて配布した数百部準備した前掲のパンフレットは三日間ではけた。途上国の政府関係者を中心に、個別技術への関心が高いことに驚かされ、また、会期中に意見交換した、UNEP、途上国政府のいずれも実務レベルの参加者からは、炭素価格付けは途上国への技術移転の促進の有効な方法と考えているが、唯一ではなく、個別の良い技術が早く普及することを実現できる方法を協議することが重要で実績もある、との意見や、某国製の省エネ設備を安価故に導入したが短期間に不具合が出て、結局高くつく事例が頻出しており、なんとか日本の技術を導入する方法を相談したい。国際的枠組みの構築と並んで、たとえば日本のBOCMのような2国間の協定による技術導入には期待している、との意見も聞くことができた。

 これから工業化が進む途上国には莫大な省エネポテンシャルが存在するが、一旦効率の悪い設備が設置されてしまうと相当な長期間、大切な削減ポテンシャルを浪費してしまうことになる。日本の技術がポテンシャルを最大限に生かすことは疑う余地が無い。普及の拡大には、コストを抑える努力が不可欠なことは言うまでもないが、それと並行して、具体的技術の存在を広く、繰り返し紹介し、大きな省エネの可能性があることを示し続けることが、日本の産業に課せられた義務であろう。

 COP18は、官民連携が目立つようになったCOPとも言われている。CO2課題は経済課題そのものであり、産業界と政府の連携無くしては実効ある前進は実現できないことが、やっと理解され始めたようである。今後COPの場において、国際的枠組みの交渉にさらに産業が参加することになることが期待されるが、併せて、環境対応技術についての具体的な官民での意見交換も、COPの一つの役割ではないだろうか。関経連では「技術こそが地球環境を救う」との認識のもと、今後とも環境関連技術の体系的な紹介を継続して行く方針であり、COPもその一つの場として検討している。

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